特別な日の食卓を彩るブーケサラダ


古いウェブマガジンの原稿を整理していて、ブーケサラダについて書いた文章が出てきました。
そこから長い年月が経ちましたが、今でもブーケサラダはわが家の食卓にときどき登場しています。

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食卓と記憶

記憶をたどると、今でも鮮明に色を保っている、あの賑やかな食卓のシーンが浮かびます。
誕生日などの特別な日に、母が用意してくれた非日常のメニューは、当時の高揚感とともに今も色褪せません。

食卓は、ただ食事をする場所ではなく、暮らしの記憶が蓄積されていく場所。だからこそ、誕生日など節目には、少し手をかけたものを用意したいと思っています。

そんな特別な日のテーブルにふさわしいメニューの一つが、ブーケサラダです。

サラダを主役に仕立てる

ブーケサラダの最大の魅力は、その視覚的な華やかさ。わたしもそこに惹かれて作り始めましたが、実際にやってみると意外と手軽だということだけでなく、そのパフォーマンスの高さに驚かされました。

野菜の下準備さえしておけばあっという間に仕上がります。
それなのに、大皿にどんと置いた瞬間、脇役のはずのサラダがその日の食卓の主役に。

盛り付けはとてもシンプル。ワックスペーパーをくるりと巻いてリボンで結び、フリルレタスなどのボリュームのあるサラダ野菜を花束のようにまとめていく。そこに、色とりどりの好みの具材を飾っていくだけです。

美しく仕上げるための、造形のルール


生ハムやスモークサーモン、ピーラーで薄くスライスしたきゅうりやにんじんを端からくるくると巻くとバラのような仕上がりに。

開いたスナップエンドウやブラックオリーブなどで実ものの表情を出したり、レモンのスライスやディル、イタリアンパセリなどのハーブを差したりすれば、より華やかになります。

一番気をつけているのは、立体感を意識すること。平面的になりがちなので、葉野菜もハーブもレモンのスライスも、とにかく寝かせずに立てる。それだけで、仕上がりはまるで違います。

薄くスライスしたアボカドを少しずつずらして
お花のように仕立てた小さなブーケサラダ

大皿に盛るのも華やかですが、小さく作って銘々に盛ったり、グラスに立てかけたりするスタイルも、また違った表情があります。

おめでとうの食卓に

このひと皿を出したとき、どんな表情を見せてくれるだろう。
誰かを思いながら料理を仕上げていく時間は、何よりも豊かな時間です。

大切な人の誕生日や、特別な節目の日に。
テーブルをそっと彩る、ブーケサラダをひと束。

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