
-歳月の栞-
2017年に公開した記事を、2026年の視点でリライトしています。
娘たちが中学生、高校生だった頃、体型や肌のことを気にするようになりました。
美容やダイエットにも興味を持つ年頃。わが家でも「夜はごはんを少なめにしたい」と言うことが増えてきました。
親としては、成長期なのだから三度の食事からいろいろなものをバランスよく食べてほしい。
でも、「しっかり食べてね」とごはんを多めによそっていたら、「食べたくない」気持ちが増すばかり。
だったら、食べる量についてあれこれ言うより、娘たちが自分から食べたくなるものを作る。美容に興味があるなら、「美容によさそう」と思える食卓にする。
その中身を考えるのは、作る側の仕事です。
娘たちが食べたくなるごはん
娘たちが好んだのは、野菜をたっぷり使った彩りのある料理や、具だくさんのスープ。カフェのプレートに出てきそうな、少しおしゃれでヘルシーなごはんでした。

きれいになれそうで、ちょっと気分が上がる。そんな食卓なら、こちらから「食べて」と言わなくても自然と箸が伸びます。
ごはんを少なめにしたいという希望については、あまりうるさく言いませんでした。
娘たちの希望に合わせて、パスタや丼もの、チャーハンなどの炭水化物が中心になるメニューよりも、ちょこちょこいろいろなものが食べられるメニューを選びました。
その代わり、野菜を使ったおかずを何種類か並べたり、具だくさんのスープを作ったりしました。
生野菜だけでたくさん食べるのは大変なので、野菜は加熱してかさを減らすことも意識していました。スープや鍋ものなら、何種類もの野菜を一度に使うこともできます。
実は、バランスも考えている
見た目は、娘たちが好む、彩りのいいヘルシーなごはん。でも、作る側ではその中身も考えていました。
野菜だけに偏らないように、肉や魚、卵、豆類などのたんぱく質も組み合わせる。ごはんの量が少なくても、好きなおかずが何種類か並んでいれば、自然といろいろなものに箸が伸びます。

「成長期なのだから、バランスよく食べなくちゃ。」
そう言って聞かせる代わりに、娘たちが食べたいと思うものを作り、その中に親として食べてほしいものも入れておく。
娘たちが食べたいものと、親として食べてほしいもの。
その二つが重なるところを探していました。
理想は、「美容に気を付けたいけれど、お母さんのごはんを食べていれば大丈夫」と娘たちが思ってくれることでした。
「しっかり食べて」と言うよりも
いま振り返ると、していたことは案外単純です。
美容やダイエットが気になる。ごはんは少なめにしたい。
そんな娘たちの気持ちを否定せず、それなら何を作れば喜んで食べるだろう、と考える。
彩りのいい野菜料理や、具だくさんのスープ。何種類かのおかずを少しずつ並べたひと皿。

「体にいいから食べなくちゃ」と正しさを前に出すのではなく、まずは本人たちが「食べたい」と思えること。その中で、バランスよく食べられるようにするのは、作る側でひっそり考えておけばいい。
娘たちが大人になった今も、考えてみれば、食事を作るときにしていることはそれほど変わっていません。
食べる人を見て、その人が食べたいものを考える。
その中で、おいしく、いろいろなものを食べられるようにする。
あの頃から続いている、わが家のごはんの考え方です。
